皮相電力

皮相電力 ひそうでんりょく

 見かけ上の電力を皮相電力といい、VA(電圧と電流の積)で表す。交流の場合は、コイルなどを通るとき電圧と電流の間にズレ(位相という)が生じ、位相のズレが小さいほど実際に使える電力(有効電力という)が多くなる。この実際の電力と皮相電力の比率を力率といい、電力使用の効率を表している。力率=(実際に働いた電力/皮相電力(電圧×電流))×100(%)
実際に働いた電力とは、電力量計に表れた電力である。変圧器やモーター等の電気機器の容量(その機器にかけることのできる電圧と流すことのできる電流をかけ合わせたもの)は皮相電力によって決まるので、その機器を有効に利用するためには、力率を100%にちかづける必要がある。これを力率改善と呼び、このためによく利用されるのがコンデンサで、コンデンサにより電圧と電流の間の位相差が小さくなり、有効電力が多くなる。


<登録年月> 2005年07月

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