燃料電池

燃料電池 ねんりょうでんち

 燃料電池(Fuel Cell)は、燃料のもつ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する「発電装置」である。発電効率が高く、汚染物質の環境放出や騒音も少なく、設備の大量生産が可能であり、石油代替効果も高い。燃料電池には、アルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型、およびダイレクトメタノール型がある。燃料電池の原理は、水の電気分解と逆の反応過程である。すなわち、電解質を挟んだ一方の電極(燃料極)に水素(H2)を、もう一方の電極(酸化剤極)に酸素(空気)を供給し、電気化学的反応を行わせて水と電気を作り出す。燃料電池の特徴は、(a)天然ガス、メタノール、水素など多様な燃料が利用できる。(b)直接発電のため発電効率が高い(40〜60%)、(c)廃熱を利用すれば高いエネルギー効率(電気との総合効率80%以上)が達成できる、(d)大気汚染物質・騒音・振動などが少ないので環境特性・騒音特性に優れている。平成15年度現在、約70台・発電容量12,000kWのリン酸型燃料電池が日本国内で運転されている。


<登録年月> 2005年05月

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