可採年数

可採年数 かさいねんすう

 地下資源の残存量を表す目安として用いられる指標で、埋蔵量(reserve)を年間生産量(production)で割った値(R/Pと略記)として定義される。今後とも現在と同じペースで生産を続けた場合に、資源が何年後に枯渇するかを示す数字である。希少資源、特に石油資源に関して用いられることが多い。石油の可採年数は、世界の石油消費量が年々増加しているにもかかわらず、永らく40年程度の値で推移している。これは、消費量の増加と同程度の速度で埋蔵量の推定値が毎年増加していることを意味している。このため、可採年数自体が経営的観点で操作されたデータであるとか、石油資源の枯渇は遠い将来の話との見解もある。他方、既に生産量がピークを過ぎている地域もあり、低コストの在来資源の生産量は近い将来にピークに達し、その後は生産量が減少していく可能性が強いので、可採年数の概念自体に意味がないとの主張もある。


<登録年月> 2010年09月

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