ニース条約

ニース条約 にーすじょうやく

 EUの基本条約(欧州連合条約、欧州共同体条約、欧州原子力共同体条約)を改正するもので、2001年2月に調印、2003年2月に発効した。EUの拡大を考慮して、EUの意志決定手続きの効率化および機構改革を目指している。アイルランドは2001年6月、この批准をいったん否決したが、2002年10月に改めて実施された国民投票の結果、同条約の批准を賛成多数で可決したため、全15カ国の批准が完了した。これを受けて欧州委員会は2002年10月、EU候補15カ国の加盟を認めるための条件をとりまとめ、同12月に各国首脳がこれを承認した。これにより、中東欧の10カ国(ポーランド、ハンガリー、チェコ、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、スロヴァキア、スロヴェニア、マルタ、キプロス)が2004年5月に加盟し、加盟国は25カ国となった。この条約では加盟国数を27として欧州議会、閣僚理事会等の議席数の割当てを定めているので、例えば、2004年6月の欧州議会選挙では条約で定めた議席数とは異なった。現在は、ニース条約に至るこれまでの条約を包括し整理統合する欧州憲法条約の批准作業が進められている。


<登録年月> 2005年05月

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