慣性核融合

慣性核融合 かんせいかくゆうごう

 慣性閉じ込め方式による核融合(慣性核融合)は、重水素及び三重水素から成る核融合燃料を直径1〜2mm程度の小さな球状ペレット容器に封入し、そのペレットを強力な尖頭出力をもつパルスレーザーあるいは荷電粒子ビームなどのエネルギー・ドライバーで極めて短時間(ナノ秒=10億分の1秒以下)集中的に照射し、瞬時のうちに超高温・高密度の燃料プラズマを作り、それが高温で膨張し、周辺に散逸する前に爆発的に核融合反応を点火させようとする方式である。エネルギー・ドライバーでペレットを照射すると、ペレットを加熱するだけではなく、ペレットの表面部分の層が超高圧力になって外側に吹き出すが、その反作用でペレット中心部分のDT燃料を圧縮してその密度を高くする(爆縮)。これにより密度が普通の固体の粒子密度の数百〜数千倍にもなると燃料の燃焼率が上がり、核融合点火に至る。なお、核融合炉では、爆縮を1秒間に10回程度繰り返す必要がある。慣性核融合の研究課題は、エネルギー・ドライバーの開発、燃料ペレットの開発、ペレットの爆縮・エネルギー吸収などの物理過程の解明、高繰り返し爆縮技術の開発等が挙げられる。


<登録年月>
2005年01月




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