環境生物被ばく線量評価プログラム

環境生物被ばく線量評価プログラム かんきょうせいぶつひばくせんりょうひょうかぷろぐらむ

 放射性物質の環境と生態系における食物連鎖等による移行については、ヒトの被ばく線量評価のために食材の可食部と飲用水への放射性物質の移行と濃縮の経路が探索されてきた。しかし、実際の環境において、特に高い放射線被ばくを受ける生物の有無を調べるための移行経路の探索は、ほとんど行われておらず、生物が受ける放射線量を評価するためには新たな環境調査が必要である。米国エネルギー省はハンフォード地域での施設周辺の環境防護対策の妥当性を示すための影響評価のために、環境中の放射性核種濃度(水中、地表媒質中の放射能濃度)から、予め選定したモデル生物への一日あたりの吸収線量(mGy/day)を評価する「環境生物の被ばく線量評価プログラム(ResRad−Biota,Rad−BCG)」を開発している。プログラムに採用されたモデルにより、実環境のサンプリング調査で採取した、環境中の水や空気、土壌試料の放射能濃度から、モデル生物が受ける吸収線量率を推定し、詳細な調査が必要な地域かどうかをふるいにかける「スクリーニング」に限って、用いるべきであるとしている。


<登録年月> 2005年01月

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