カリホルニウム252

カリホルニウム252 かりほるにうむにいごうに

 原子番号98のアクチノイド元素であるカリホルニウムの同位体の一つ。カリホルニウム(Cf)の同位体はすべて放射性であり、1949年に米国カリフォルニア大学のシーボーグ、ギオルソらにより、キュリウム(242Cm)の(α、2n)反応により質量数245の同位体、245Cfが最初に発見された。その後、幾つかの同位体が発見されたが、252Cfは原子炉の中で、238Uから始まって多数の中性子捕獲と途中数回のβ崩壊を重ねて生成する。このため、その製造にはきわめて中性子束の高い炉が使用される。半減期は2.65年で、全壊変のうちの3.1%が自発核分裂(96.9%はα壊変)であるが、1壊変あたり3.76個の中性子を放出する。平均中性子エネルギーは約2MeVで、1mg当たりの中性子発生数は1秒当たり23億(2.3×109n/s)であり、これは、ラジウム−ベリリウム中性子源の百万倍の強度に相当する。


<登録年月> 2010年10月

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