最大需要電力に対する年平均需要電力の比率を年負荷率という。年負荷率については、負荷平準化対策を講じない場合、負荷率の低い業務用電力需要の割合が増加する一方、負荷率の高い産業用需要の割合が減少する等の需要構造の変化により長期的に低下していくことが予想される。負荷平準化対策としては、夏季ピーク時における需要を他の時期・時間帯にシフトすること等を目的とする需給調整契約(空調負荷などを夜間に移行する蓄熱システムによる蓄熱調整契約、工場の操業を調整することによる計画調整契約等)の拡大、夜間電力を利用した高効率給湯器の普及などがある。具体的には平成9年12月の電気事業審議会負荷平準化検討小委員会の中間報告を受け、見直し・拡充が図られた電力会社における料金制度の多様化・弾力化、奨励金の導入や国における蓄熱空調システム導入促進などによるピークシフト効果が期待されている。