電力貯蔵

電力貯蔵 でんりょくちょぞう

 一般には夜間など電力消費量の少ない時間帯に余剰となる設備を利用して発電を行い、電力消費量の大きい時間帯に備えて貯蔵することをいう。日本では民生用の電力消費量の増加とともに夏季の昼間の電力需要が顕著に増加してきており、このピーク需要への対応のため発電設備容量が増大し、平均負荷率が低下してきた。このため、効率的な電力貯蔵システムを導入し、夜間電力を貯蔵して、昼間のピーク時に供給することが課題となっている。電力貯蔵システムとしてはこれまで主に揚水発電が用いられてきたが、適地が減少し、増設が徐々に難しくなりつつある。そこで、電力貯蔵の新技術として、超電導磁気エネルギー貯蔵(SMES)、圧縮空気電力貯蔵(CAES)、超電導フライホイール電力貯蔵などのほか、充電式電池(二次電池)の開発が進められている。他方、需要側の電力貯蔵システムとして、深夜電力を利用する電気温水器や氷蓄熱システム、また、ヒートポンプを活用したエコキュート等が普及してきている。


<登録年月> 2012年03月

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