除去断面積

除去断面積 じょきょだんめんせき

 中性子源から放出された速中性子が媒質中の原子核に吸収されるか、または原子核との散乱によってエネルギーや進行方向が大きく変化し、初期状態から変わることを除去反応と呼び、その断面積(反応確率)を除去断面積という。エネルギーや進行方向のわずかな変化は通常無視するので、小角度の弾性散乱の比率をf とし、全断面積をσt (E)、弾性散乱断面積をσel (E) とすると、ミクロ除去断面積(バーン)は以下の式で表される。
σr (E) =σt (E)−(1−fel (E)
媒質の単位体積中の原子個数をN(原子数/cm2 とすると、マクロ除去断面積(単位:cm-1 )は以下の式で求められる。
Σr (E)=N×σr (E)×10-24
マクロ除去断面積は、放射線一般について定義されている線減衰係数と同じ概念である。


<登録年月> 2012年07月

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