ORNL Isotope Generation and Depletion Code. 放射性物質の生成、壊変、減損について計算を行うためのコードシステム。主に原子炉を対象とし、中性子照射や核分裂による放射性核種の生成とその後の壊変の過程を連立一次常微分方程式体系で表し、行列指数法でその数値解を求める。オークリッジ国立研究所(ORNL)が30年以上にわたる長い開発の歴史の中で、幾つかのバージョンをリリースしてきた。ORIGEN 2(1981年)は初代ORIGRENの改良版で、原子炉モデル、断面積、FP生成量、壊変データ等が更新された。その後、1991年に高燃焼度のPWRとBWRを対象とするデータライブラリを追加したORIGEN 2.1が、また、炉内照射時間ステップを小刻みにする等の改良によってFP生成量の誤差を小さくしたORIGEN 2.2が2002年にリリースされた。他方、米国原子力規制委員会(NRC)は、利用しやすい標準バージョンとしてORIGEN-ARP(ARPはAutomated Rapid Processingの略称)を開発し、核燃料施設等の設計・解析コードSCALEに組み込んだ形で利用者に提供している。