(1) Accelerator Driven System. 加速器駆動核変換システムとも呼ばれ、軽水炉等の使用済燃料の再処理に伴って回収される長寿命放射性核種であるマイナーアクチノイド(MA)を短寿命又は安定核種に変換することを目的とし、大強度の陽子加速器、核破砕ターゲットと未臨界炉心から構成されている。加速器から得られる高エネルギーの陽子ビームを未臨界炉の中のターゲット(溶融金属の鉛・ビスマス等)に当て、これら標的核の破壊により大量の中性子を発生させ、それにより未臨界炉心の燃料中のMAを核変換させ、短寿命化又は安定化する技術である。現在は要素技術の研究開発段階にある。
(2) Automatic Depressurization System. BWRの非常用炉心冷却系の一部で自動減圧系と呼ばれる。冷却系配管の中小破断等による冷却材喪失事故(LOCA)時に、主蒸気系に設置されている逃がし安全弁の一部を強制的に開作動させ、原子炉蒸気を圧力抑制プール水中に逃す。これにより、原子炉圧力を速やかに低下させて、低圧炉心スプレイ系あるいは低圧注水系による注水を早期に可能とすることを目的とする。