溶融塩炉

溶融塩炉 ようゆうえんろ

 Molten Salt Reactor(MSR). 核燃料の水酸化物またはフッ化物を溶かし込んだ溶融塩を燃料に用いる炉を溶融塩炉という。最近、第4世代原子炉(Generation IV:GEN−IV)という次世代の原子炉概念の一つとして採用されている原子炉は、液体のトリウム及びウランのフッ化物が燃料として黒鉛炉心チャンネル内を流れる熱中性子炉である。炉心で発生した熱は中間熱交換器により外部に取り出す。FPは液体燃料から連続的に除去され、アクチニドはリサイクルされる。参照炉(図参照)は、電気出力1000MWeの大型炉で、運転圧力は低圧(0.5MPa以下)であるが、溶融塩燃料の温度は700℃であり、高い熱効率が達成できる。構造材料等の開発課題があり、実用化には時間がかかる見通しである。


<登録年月> 2003年03月

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