Gas−Cooled Fast Reactor(GFR). ガス冷却炉は、気体を冷却材として用いる原子炉のことである。気体としては空気、炭酸ガス、ヘリウム、窒素などが用いられる。ガス冷却高速炉はウラン・プルトニウム混合燃料を用いる高速増殖炉で、従来から研究が進められていた。最近、第4世代原子炉(Generation IV:GEN−IV)という次世代の原子炉概念の一つとして採用されている概念(図参照)は、電気出力288MWeのヘリウム冷却炉で、出口温度は850℃、熱効率48%である。炉心はピンまたは板状燃料を用いたブロック型を基本としている。フランスを中心に検討が進められているが、燃料形状、炉心構造など、概念の基本部分についてはまだ未決定で、燃料サイクル技術を含めて開発要素が多い。