選択腐食 脱成分腐食

選択腐食 せんたくふしょく

 selective corrosion,selective leaching. 合金中の特定の成分が選択的に溶出する腐食形態をいう。脱成分腐食(dealloy−ing)とも呼ばれる。選択腐食が生じた合金は、表面が変色するなどの外観変化は生ずるものの、あたかも浸食を受けていないように見えることが多い。しかし、引張強さや伸びは著しく低下しているため、外力により破断しやすくなる。選択腐食の代表例として、海水または淡水中による黄銅(15%以上の亜鉛を含む銅合金)に生じる脱亜鉛腐食があげられる。亜鉛の腐食は局部的に生じる場合と全面的に生じる場合があり、いずれも液温が高いほど腐食速度は大きい。このほか、アルミニウム青銅の脱アルミニウム、鋳鉄の黒鉛化腐食などがある。


<登録年月> 2003年03月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ