原子力災害対策特別措置法の制定に伴って、経済産業省が、原子力防災体制の強化を図る目的で、原子力発電所などの施設で緊急事態が発生した場合に活動の拠点として、原子力安全・保安院の庁舎内に開設した機関である。万一、原子力事業所において原子力緊急事態が発生したときには、本センターに国の原子力災害対策本部の事務局が設置され、原子力安全・保安院長が事務局長を務める体制となっている。本センターには、発電所等の状況を迅速、的確に把握するとともに、その後の原子炉等の状態を予告して災害対策を支援する「緊急時対策支援システム(ERSS)」および放射性物質の拡散等の影響を予測する緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)ネットワークシステムの端末が配備され、緊急時の災害対策の円滑化に役立てるようになっている。