radiochemical neutron activation analysis. 中性子放射化分析のうち、核反応で生成した放射性核種を放射化学的に分離・精製したのち放射線測定を行う分析法をいう。RNAAと略称される。1950年代から60年代には、RNAAが広く用いられていた。しかし、RNAAでは中性子照射後の化学分離が必要であることから、1970年代以降はこの操作を必要としない機器中性子放射化分析(INAA)が急速に普及した。INAAでは目的元素の検出限界は共存する他元素(マトリックス元素)の種類と量に左右される。しかし、RNAAでは放射化した後に目的元素を化学分離して放射化学的に精製するために、その検出限界は単純に中性子束と照射時間に依存し、概して検出感度が高く、分析値の確度が高いという特徴を持っている。