排出権取引 排出量取引 排出許可証取引制度

排出量取引 はいしゅつりょうとりひき

 emission trading. 国(又は事業者)ごとに環境汚染物の排出枠を定め、排出目標を超過達成した国(又は事業者)と達成できなかった国(又は事業者)との間で排出枠を取引すること。米国で1990年代に硫黄酸化物を対象に実施され、硫黄酸化物の排出低減に役立った実績があり、温室効果ガスの排出削減に関する数値目標を定めた京都議定書においても柔軟性措置(京都メカニズムとも呼ばれる)の一つとして導入された。京都議定書での正式な取引は第1約束期間が始まる2008年1月以降に行われているが、EUではすでに2005年に域内の共通取引市場として排出量取引スキーム(ETS)を設立したほか、幾つかの国で国内排出量取引制度が設けられている。排出量取引は先進国の排出削減を経済合理的に行う上で有効な手段と考えられているが、京都議定書ではロシアの排出枠が大きく、ロシアからの排出枠購入が先進国における国内排出量の削減努力を損なう可能性があることが指摘されている。このため、2001年のマラケシュ合意では排出量取引は目標達成の補完的手段であることを確認し、その利用範囲を限定している。


<登録年月>
2010年11月




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