脱硫

脱硫 だつりゅう

 desulfurization. 硫黄酸化物による大気汚染を防止するために、重油などの燃料または排煙から硫黄分を除去することを脱硫という。重油から脱硫する方法には間接脱硫と直接脱硫とがある。間接脱硫は、常圧で原油を蒸留した残油を再び減圧蒸留し、留出した軽質分から脱硫する方法であり、直接脱硫は、原油を常圧蒸留した残油から脱硫する方法である。排煙から脱硫する方法は、湿式と乾式法に大別される。湿式法は排煙を冷却し、亜硫酸ガス吸収液で処理して、亜硫酸ガスを除去する方法であり、乾式法は粒状の吸収剤、吸着剤、触媒などを用いて亜硫酸ガスを除去する方法である。最近電子ビームによる排煙処理法が工業的に試みられている。電子ビーム照射によって、排煙中の硫黄と窒素酸化物を硫酸と硝酸に変化させ同時に除去する方法である。


<登録年月> 2002年03月

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