酸性雨

酸性雨 さんせいう

 acid rain. 石炭や石油などの化石燃料の燃焼などに伴って、硫黄酸化物や窒素酸化物が大気中へ放出されることにより、これらのガスが雲粒に取り込まれて複雑な化学反応を繰り返して最終的には硫酸イオン、硝酸イオンなどに変化し、強い酸性を示す降雨又は乾いた粒子状物質として降下する現象をいう。酸性の強さを示す尺度としてはpH(ペーハー)が用いられるが、pHの値が小さいほど酸性は強く、中性はpH7である。雨水については、大気中の二酸化炭素が溶け込んでいるため、雨水(蒸留水)と大気(二酸化炭素)とが平衡を保った状態でのpHは5.6である。このことから、一般的には、pHが 5.6 以下の雨水が酸性雨とされている。しかしながら、測定する場所によっては、周囲の地形・地質や土壌による影響を受ける場含もあり、pH 5.6 以下の降水が必ずしも人為的な汚染による酸性雨でない場合もある。


<登録年月> 2002年03月

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