ATP アデノシン三りん酸

ATP えぃてぃぴぃ

 Adenosin triphosphateの略で、日本語ではアデノシン三りん酸という。動物の細胞内には多くの小器官が存在し、それぞれの役割を果している。その一つ、ミトコンドリア(糸粒体)は、多くの場合内側に多数の櫛状突起部を有するラグビーボール状の形をし、基本的には膜構造を採っている。ここには酸素呼吸に関与する酵素群(クエン酸回路系、チトクローム電子伝達系など)が存在する。ATPはミトコンドリア内で能率よく生産され、これが生物の最終的エネルギー蓄積源となる。放射線の大線量(>10Gy)によってリン酸化、すなわちATP生産が低下することが知られている。
 アデノシン三リン酸は、アデノシン分子に3つのリン酸イオンがついた大きな分子で、アデノシン二リン酸と、リン酸イオンに分解する。アデノシン三リン酸を付加したタンパク質は、この力を利用して、物質の合成や分解などのさまざまな反応を行う。


<登録年月> 2001年09月

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