末梢血幹細胞移植

末梢血幹細胞移植 まっしょうけっかんさいぼういしょく

 peripheral blood stem cell transplantation. 末梢血から造血幹細胞を採取し、患者に輸注することにより新たな造血系を構築する治療法をいう。末梢血とは通常の血管を流れる血液であり、造血幹細胞をほとんど含んでいないが、白血球を増やす薬(G-CSF)を注射すると造血幹細胞が末梢血中にも流れ出すので、これを分離・採取する。悪性腫瘍を根絶するために大量の抗癌剤を使用したり放射線照射を行うと、その副作用で造血能力が失われることがあるが、そのような場合の治療法として造血幹細胞の移植を行う。患者とドナー(造血幹細胞の提供者)の関係で、同種移植、同系移植、自家移植に分類される。他人(血縁者、非血縁者を含む)からの移植が同種移植、一卵性双生児からの移植が同系移植、予め保存しておいた自分の細胞を移植するのが自家移植である。また、造血幹細胞を採取する場所に応じて、末梢血幹細胞移植以外に、骨髄移植、臍帯血移植がある。


<登録年月> 2012年06月

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