燃料デブリ

燃料デブリ ねんりょうでぶり

 原子炉冷却材の喪失により核燃料が炉内構造物の一部と溶融した後に再度固化した状態をいう。原子力発電所において電源喪失、ECCSの機能喪失などの事故が発生し核燃料の冷却機能を喪失した場合、核燃料は崩壊熱により融点を超えて溶融し、さらに炉心を構成する部材の一部も溶融させる。これらの溶融物は混在の状態で原子炉圧力容器の下部に落下(メルトダウン)、状況によっては圧力容器底部を貫通して原子炉格納容器内に落下(メルトスルー)する。これら溶融物は冷却により固化状態となる。燃料デブリは米国スリーマイル島原子力発電所事故、旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所事故、福島第一原子力発電所事故において見られている。


<登録年月> 2012年10月

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