再生不良性貧血

再生不良性貧血 さいせいふりょうせいひんけつ

 aplastic anemia. 末梢血中の汎血球減少症(赤血球、白血球、血小板のいずれもが減少)と骨髄の低形成が認められる疾患である。先天性のファンコニー貧血と後天性のものとがある。先天性の例は、皮膚色素沈着、腎臓や四肢の奇形、骨成長障害などを合併する。後天性の例は、原因不明の特発性再生不良性貧血と、特定の薬剤または薬物に接した後あるいは放射線照射後などに起こる二次性再生不良性貧血がある。二次性再生不良性貧血を起こす薬剤は、抗腫瘍剤のように投与量に平行して発症する場合と、患者の薬剤過敏症が関与する場合の2種類がある。その他肝炎後に発症する例もある。後天性の症状は、本態性と二次性の差はなく、貧血、血小板減少による出血傾向、発熱などである。治療は、軽症と中等症の場合は男性ホルモンとタンパク同化ホルモンにより、約60%が6カ月で寛解(自覚症状が軽減する)になる。重症の場合は骨髄移植や免疫抑制療法が行われる。


<登録年月> 2000年03月

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