核医学

核医学 かくいがく

 nuclear medicine. ラジオアイソトープ(RI)を用いて疾病の診断・治療およびその病態生理・生化学の研究を行う臨床医学の分野である。RIを用いる診断法は2種類ある。1つは、RIをヒトに投与し、そのRIからの放射線を外部から測定(scintigraphy=シンチグラフィ)し、投与したRIの動きや定着場所を特定すること(computed tomography=CT)によって診断する。これをin vivo 診断という。他の1つは、人体から採取した血清や尿などの試料中の微量成分の測定にRIを用いる診断法でin vitro 検査法という。これは抗原抗体反応を利用し、試料中の抗原量測定を行うときRIで標識した化合物を用いることによって、他の方法では得られない微量分子の測定ができる。RIによる治療は、非密封のRIを人体に投与し、その元素または化合物を人体の一定器官に集積させ、その部位に放射線照射する治療法で、甲状腺がんに対し放射性ヨード(I−131)が用いられる。


<登録年月> 2000年03月

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