化学発光

化学発光 かがくはっこう

 chemiluminescence. 化学ルミネセンスともいう。原子ないし分子同士が反応し、分子か電子励起状態となり、さらに光を放出して基底状態に戻る現象をいう。代表的なものは蛍の光が古くから知られている。その後、有機および無機化合物の酸化反応、無機化合物の水和反応、酸−塩基反応などにおいても見いだされるようになった。特に、有機化合物の酸化反応に伴う化学発光は普遍的に見られるが、その発光強度が極めて微弱なため、測定が非常に困難であった。近年、超高感度の光電子増倍管が開発され、反応に伴う微弱な発光を測定して、生体内の酸化反応や酵素反応を始め、有機物や食品の酸化反応に関する研究が行われるようになった。化学発光を利用する方法は、測定が簡便であること、感度が非常に高いこと、および非破壊状態で測定できることなどの特徴がある。


<登録年月> 2000年03月

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