トロトラスト とろとらすと
thorotrast. X線 診断用血管造影剤の一種。二酸化トリウムを主成分とするコロイド溶液。ドイツのHeyden社によって主に生産され、1930年代から1940年代(日本では1932−1945年)にかけて使用された。この物質は、血管内に注入されるとその大部分は短期間に脾臓、肝臓、骨髄などに沈着し、ほとんど排出されない。そのためトリウムから放出されるα線によって、晩発障害(悪性腫瘍発生、白血病など)を起した。現在では使用されていない。