red oil. リン酸トリブチル(TBP)とその分解生成物が硝酸や硝酸塩と反応して生成するニトロ化合物の俗称。使用済核燃料の実用的再処理法であるピューレックス法では、ウラン、プルトニウムの抽出溶媒としてTBPを用いており、抽出工程でレッドオイルが生成する場合がある。レッドオイルの生成は発熱反応であるので、反応が始まると温度が上昇して反応が加速され、爆発に至ることがある。ロシアの軍事用再処理施設で1993年に発生した爆発事故は、TBPの劣化で生成したレッドオイルに、高温のウラン溶液と濃硝酸を注入したことが原因とされている。