核沸騰

核沸騰 かくふっとう

 nucleate boiling. 沸騰の形態の一つ。発泡点(nucleation center)を核として気抱(bubble)が発生してゆく沸騰であることから核沸騰と呼ばれる。気泡が発生するとその撹乱効果により熱伝達率は著しく増大し、伝熱面温度のわずかな上昇によっても伝熱面熱流束は急激に増大する。伝熱面温度が更に上昇すると、気泡発生点の数は多くなり熱伝達は急上昇し続ける。この熱伝達が上昇すると、気泡発生点が非常に多くなり、その結果気泡が合体して局所的に伝熱面をおおう蒸気膜が形成される直前で熱伝達が最大点を示し、以降熱伝達は急速に低下し、膜沸騰に移行する。この点をバーンアウト点(burnout point)と呼ぶ。核沸騰は、膜沸騰と較べて伝熱面温度が比較的低く、しかも熱負荷が大きくとれるために工業上重要であるが、バーンアウト点は、その許容最大熱負荷を与える点として伝熱工学上重要な点とされる。


<登録年月> 2001年09月

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