安定化ジルコニア

安定化ジルコニア あんていかじるこにあ

 stabilized zirconia。ジルコニア(ZrO2)は、常温から高温になるにつれて単斜晶、正方晶、立方晶へと結晶系が変化する。これにイットリウム、セリウムあるいはカルシウム等を加えて加熱、反応させると高温相が常温でも安定化し、立方晶あるいは正方晶系の固溶体を形成する。このジルコニアをそれぞれ(完全)安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニアという。安定化ジルコニアは酸素空格子を多く含むため、高温で酸素イオンの良い伝導体となり、この性質が多方面で利用されている。さらに、化学的に安定であるため、高濃度 TRU廃棄物の固化母材としての検討が進められている。ジルコニア結晶格子内にTRU 元素を取り込むと、安定でかつ水に溶け難い固化体ができる。一方、部分安定化ジルコニアは高強度材料として広く知られている


<登録年月> 2001年09月

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