セメントガラス固化

セメントガラス固化 せめんとがらすこか

 セメントガラス(主成分はケイ酸ナトリウム(母材)、リン酸ケイ素(硬化剤)、セメント)を用いた低レベル廃棄物の固化法。造粒固化法の一種である。原子力発電所から発生した濃縮廃液、廃イオン交換樹脂などのスラリー状廃棄物を対象とし、貯蔵などで放射能を減衰させた後、乾燥機で固形化・粉体化し、この乾燥粉末を造粒機でペレット状に圧縮整形する。これに、セメントガラスと水を添加して混練しペースト状にした固化材を注入して、ドラム缶内で固化する。造粒固化法は廃棄物の容量を従来のセメント固化法に比べて大幅に低減できるが、処理プロセスは複雑になる。なお、セメントガラスは、粘性が小さく高い流動性をもっているので注入しやすい。また、化学的に不活性で長期安定性が期待でき、緻密な構造なので放射性物質の浸出防止能力が高いという特徴がある。


<登録年月> 2010年10月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ