ESR 電子スピン共鳴

ESR いーえすあーる

 electron spin resonance. 磁気モーメントをもつ不対電子が強い静磁場中にあるときに、振動磁場または電磁波を加えたとき生ずる共鳴現象で、主として共鳴吸収現象。磁場の強さと電磁波の周波数の間には一定の関係があり、電子スピン共鳴は、主としてマイクロ波で起こる。この電磁波の吸収の大きさおよび吸収スペクトルは、それぞれ不対電子の数およびその周囲の構造に依存する。放射線を照射した場合に生じる材料中のラジカルおよび欠陥の定性分析と定量分析、その他半導体等の物質内の電子状態、単結晶中の格子欠陥、アモルファス物質の構造、生体内の酸素ラジカルの測定等の幅広い用途に用いられる。


<登録年月> 2010年10月

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