原子番号5の元素であり記号はB。ボロン(boron)とも呼ばれる。天然のホウ素には質量数10と11のホウ素が含まれており、質量数10のホウ素(B−10)が約20%存在する。B−10の熱中性子吸収断面積は4017バーンと大きいのでCdやHfとならんで原子炉の反応度制御材として用いられる。またB−10(nα)反応によって生じたα線を利用したものにBF3放射線計数管(BF3chamber)がある。核医療では、ホウ素の化合物を脳腫瘍などの病巣内に注入して、原子炉から放出する熱中性子線を照射し、病巣内でB−10(nα)核反応により発生したα線を病巣部に照射することにより、腫瘍を破壊し治療する方法(BNCT)がある。