英語表記のSeparative Work Unitの略記であり、日本語では分離作業単位と呼ばれる。同位体分離一般に適用可能な概念であるが、主にウラン濃縮において天然ウランから濃縮ウランを製造する際に必要な作業量を示す指標に用いられる。同一装置の場合にはこの作業量に応じて消費エネルギー量が決まる。原料ウラン量Fとその濃度Xf、製品ウラン量Pとその濃度Xp、および廃棄ウラン量Wとその濃度(Xw)とすると、各濃度のウランの価値関数V(Xi)(i = f, p, w)を用いて、SWU = P*V(Xp) + W*V(Xw) - F*V(Xf) で求められる。ここで、価値関数V(X)はウラン235濃度Xの関数で、V(X) = (2X-1)* ln(X/(1-X))と定義される。上記SWUの式でWとFはPで表せるので、原料、製品、廃棄ウランの各濃度と製品重量が決まれば、分離作業量が決まる。製品重量をkgで表す場合にはkgSWUと表記されるが、単にSWUと書くこともある。製品重量がトン(t)表示の場合には、tSWUと表記される。一般に濃縮サービスの価格を表示する際にはkgSWUが、また、実用的なウラン濃縮プラントの規模を表示する場合にはtSWU/年が使用される。