放射線殺菌

放射線殺菌 ほうしゃせんさっきん

 放射線は殺菌作用を有しており、この作用を利用して食品・医薬品などの滅菌を行うことを放射線殺菌(または滅菌)という。医療用具の滅菌は、現在世界的に広く実用に供されているプロセスの一つである。放射線殺菌の特徴は、有害な薬品を使用せず、熱を伴わず細部まで殺菌・滅菌可能であり、また、包装したままでも減菌できるので二次汚染を防ぐことができることなどである。近年、熱に弱いプラスチック製の医療用具が多用されているが、これに、CO−60からのγ線を20〜30kGy程度照射して滅菌するプロセスが利用されている。食品照射では、寄生虫・害虫の殺滅に0.1〜1kGy、微生物の殺菌に1〜10kGy程度の照射が行われる。高エネルギー電子線も利用される。


<登録年月> 1998年02月

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