放射化断面積

放射化断面積 ほうしゃかだんめんせき

 物質に入射した中性子やガンマ線などの放射線が物質中の原子核と相互作用を行い、物質を放射化する確率を表す物理量。放射線が原子核の実効断面積(注:実際の物理的な断面積ではない)を通過する際に一定の確率で相互作用が起こると考えることができ、実効断面積は相互作用が起きる確率を定量的に表す尺度となる。そこで、核物理の分野では相互作用が起きる確率を「断面積」(cross section)と呼び、これは文字どおり面積の次元を持つ。中性子は電荷を持たず、荷電粒子に比べて容易に物質中の原子核を放射化させるので、放射化断面積という用語は主に中性子に対して用いられている。


<登録年月> 2012年05月

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