プレナム

プレナム ぷれなむ

 工学的には、閉じられた空間の空気圧が、外部の大気圧よりも高い状態を指す。原子炉関係の用語としては、原子炉の炉心周りの冷却材の充満している空間をいう。また発電用原子炉(PWRやBWR 等)の燃料棒の内側上部には空隙部分があり、この部分を燃料プレナムという。燃料プレナムはウラン燃料の燃焼に伴って生成する核分裂生成物のうち、キセノンやクリプトン等の気体をここに収容するために設けられる。これによって燃料の燃焼が進んでも、燃料棒の内部圧力が過大となって燃料棒が破損することを防ぐとともに、燃料ペレット柱の軸方向の膨張も吸収することができる。プレナムには燃料棒内の熱伝達をよくするためにヘリウムガスが封入され、また燃料ペレットが動かないようにするための押さえバネが入っている。


<登録年月> 1998年02月

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