不対電子

不対電子 ふついでんし

 電子対をつくらず1個だけで原子軌道または分子軌道を占有する電子をいう。外殻軌道に不対電子を有するラジカルは不安定で反応性に富んでいる。放射線のエネルギーが、標的となる物質の分子に直接吸収されて障害を及ぼすことを直接作用というがこれとは別に標的となる物質が水中にある場合、放射線のエネルギーが水分子に吸収され、OH、Hなどのラジカル、水和電子、H2O2、H2等が生じ、これらが水中を移動し標的となる物質に作用して変化を与える間接作用がある。ラジカルの不対電子は間接作用において重要な役割を果す。


<登録年月> 1998年02月

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