腐食疲労

腐食疲労 ふしょくひろう

 腐食環境下で金属材料が繰り返し応力を受けるとき、とくに塩水など腐食性の強い環境では疲労強度が著しく低下する現象が見られ、これを腐食疲労という。腐食疲労は、繰り返し速度に大きく依存し、繰り返し速度の低下とともに疲労強度は低下することが知られている。軽水炉の原子炉圧力容器等の疲労設計では、材料の疲労試験データをもとに十分余裕をとり定めた設計疲れ曲線(S—N曲線)を用い、さらに応力値で2、破断寿命で20の安全係数をとることにより腐食環境による疲労強度低下分を見込んで設計している。軽水炉では水中に溶けている酸素の量を極力低く押さえたり、復水器からの塩分混入がないような対策がとられている。


<登録年月> 1998年02月

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