組織液またはリンパ液が細胞内、細胞間隙、または体腔内に貯留する状態を水症とよび、水症のうち組織間隙内のものを水腫、体腔内のものを腔水症、皮下組織のものを浮腫とよびわけることがある。しかし現在水腫、浮腫、水症は混同して用いられることが多い。浮腫(水腫)の原因としては、リンパ流の閉塞、毛細血管内皮細胞の異常透過性、毛細血管圧の上昇、血漿膠質浸透圧の低下、血管外組織圧の減少、Naイオンの貯留などがあげられる。数十グレイ以上の照射を全身あるいは脳に受けると、多くの場合被曝後1−2日以内に死亡する。この場合脳に浮腫が認められることがある。また骨髄や角膜、網膜にも放射線による浮腫がおこりうる。