トリウム系列

トリウム系列 とりうむけいれつ

 Th−232のアルファ(α)崩壊から始まって安定同位体であるPb−208で終わる一連の崩壊系列をいう。この系列の核種の質量数がすべて4n(nは正の整数)で表されるので4n系列ともよばれている。最初の核種Th−232の半減期(1.4×1010年)が系列中で最も長いために、系列中の全核種が放射平衡にあることが多い。二番目に半減期の長い核種がRa−228(5.76年)であるので、生成後約60年を経過したトリウム鉱などでは、全核種の間に永続平衡が成り立つ。これらは地球の誕生時から地殻中に存在してきた原始放射性核種である。この系列核種には、Rn−220(半減期55秒)が含まれている。


<登録年月> 1998年02月

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