糖部分がD−2−デオキシリボースからなるヌクレオチド、すなわちデオキシリボヌクレオチドのリン酸エステルをデオキシリボヌクレオチドという。DNA(デオキシリボ核酸)はデオキシリボヌクレオチドが重合したポリヌクレオチドである。デオキシリボヌクレオチドはDNAの酵素的加水分解によって得られるが、遊離の形としては、DNA合成の前駆物質として存在する。リン酸のつく位置がヌクレオチド中のD−2−デオキシリボースの3’または5’位の2カ所あるので2種類の異性体が存在するが、遊離の形で天然に存在するものはほとんどが5’−リン酸化合物である。