腸陰窩短縮

腸陰窩短縮 ちょういんかたんしゅく

 小腸粘膜に密生した絨毛間の陰窩が放射線被曝によって短縮を起こすこと。陰窩は、絨毛間の粘膜固有層中に埋没した単管状腺で腸液分泌を営んでいる。放射線被曝すると、陰窩上皮細胞の分裂停止、細胞の変性や壊死が起こり、上皮細胞の壊死脱落が続き、小潰瘍形成や陰窩の短縮が起こる。この結果、出血、体液の喪失、腸内細菌感染症が起こると同時に、被曝による骨髄造血障害が発生し、粘膜上皮被覆の破綻による感染症防禦不全のみならず、白血球による細菌食作用の機能不全も起こす。


<登録年月> 2012年05月

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