熱中性子利用率

熱中性子利用率 ねつちゅうせいしりようりつ

 原子炉内で吸収される熱中性子のうち燃料に吸収されるものの割合。原子炉を無限体系と仮定すると、原子炉内の中性子数の増倍率(K)は実効核分裂中性子数(η)、高速中性子核分裂増加率(ε)、共鳴脱出率(p)及び熱中性子利用率(f)の積(K=εpfη)で表される。核分裂連鎖反応が持続するためにはこの増倍率が1を超える必要がある。(実際の原子炉は有限体系なので、中性子の漏れも考慮する必要がある。)熱中性子利用率は炉心の形状、燃料の構造寸法、減速材の種類等に依存しており、非均質炉では通常0.8〜0.9である。


<登録年月> 2012年01月

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