中性子増倍材

中性子増倍材 ちゅうせいしぞうばいざい

 中性子を増やす目的で使われる材料。ベリリウム(Be)や鉛(Pb)などは、中性子との核反応により2個の中性子を生じる(n,2n)反応が大きいので、これらの元素おやび化合物は中性子増倍材となる。中性子とリチウムとの核反応では、核融合炉の燃料としてのトリチウム(Li)を生成できるため、D−T核融合炉の設計では、酸化リチウムなどのトリチウム増殖材を含むブランケットでプラズマを取り巻く構造が採用されている。しかし、リチウム化合物だけでは、消費した燃料を補給できるほど十分なトリチウムを再生産できないおそれがあるので、核融合反応で生じた中性子を増やし、トリチウム増殖性能を向上させる方法として、中性子増倍材が使われる。


<登録年月> 1998年02月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ