一般に放射線の計測は、放射線と気体の電離作用や物質との蛍光作用を利用して、放射線の強さを電気信号に変換して測定する。中性子の場合には、電荷をもたず、それ自身には電離作用がないので、中性子と物質との核反応により、2次的に放出される荷電粒子を利用して測定を行う。すなわち(n,α)、(n,p)、(n,γ)、(n,f)等の中性子核反応の際に放出されるα線、陽子線、γ線、核分裂片などの荷電粒子の電離作用を利用する。このうちよく用いられるのはB—10(n,α)Li—7の反応を利用するもので電極にホウ素をつけた電離箱やBF3ガスを充填した比例計数管などである。