放射線計測器の1種で、カウント当りの全電離が最初の電離現象で生み出された電離に比例するよう印加電圧が調整された計数管である。印加電圧を調整することにより、放射線が計数管内のガスと衝突することによって生じた電離を、カウント当りの全電離が最初の電離現象で生み出された電離に比例させたものである。比例計数管は、パルス方式で用いられるのが普通で、ガス増幅率として105〜106にも達することがある。比例計数管は、電離箱では十分な感度を得ることのできないβ線の測定に適していること、GM管と比較して分解時間が短い(0.2〜0.5μsec)のでより高計数率の測定が可能であること、適切なガス増幅率(充分高い印加電圧)を選べば、増幅器の増幅率を下げることができ、S/N比が良くなること等が特徴である。