費用便益分析

費用便益分析 ひようべんえきぶんせき

 一般には、事業を実施する場合に必要な費用と得られる便益とを比較し、事業の経済的な成立性や有効性を評価するために行う分析をいう。放射線防護の分野でも、国際放射線防護委員会(ICRP)は、1977年勧告以降の報告において、放射線被ばくをもたらす操業あるいは行為を受入れることができるかどうかは、理想的には費用便益分析によって決定すべきとした。ICRPの考え方は、基本的には潜在的な健康損害の費用を金銭価値に換算し、放射線防護に要する費用と合計した値が最小となる水準まで防護を実施することを合理的とするものであるが、現実的な意思決定においては、金銭価値としては定量化しにくい社会的な要因も考慮する必要があるということを強調している。


<登録年月> 2010年10月

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