標的説

標的説 ひょうてきせつ

 放射線の生物体への作用として直接作用があり、この直接作用の線量−効果関係を説明するための学説である。「生体構造中の重要部分に直接放射線のエネルギーが吸収されて生体が損傷をうける」という説であり、この説によれば、細胞に対する放射線の効果は、細胞内の標的(特に放射線に対する感受性が敏感な部分)にヒット(主として電離)したときおこり、標的にヒットしなければ放射線の効果はないとされる。細胞に1個の標的しかもたない単一ヒットモデルと多数の標的をもち、それらすべてがヒットされたとき細胞が死ぬという多重標的モデルがある。「的弾説」、「ヒット理論」ともいう。


<登録年月> 1998年02月

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