tomography. 断層撮影、又は断層撮影法ともいう。X線写真は通常3次元情報を2次元に投影した影絵である。現在ではX線、核磁気共鳴、超音波、陽電子等の粒子線などを利用し、多方向からの投影量を測定し、コンピュータにより断面像を得る方法が普及している。この処理方式をcomputed tomography(CT)と略称する。医療診断用としてよく利用され、例えば通常のX線写真が被写体(人体)に一方向からX線を照射して透過してきたX線の強度分布を直接画像化しているのと異なり、X線CTでは被写体に多方面からX線を照射し、透過してきたX線強度分布を対になっている検出器で測定し、得られたデータからコンピュータによって被写体内部のX線の透しやすさの分布を3次元的に断面像へ再構成する技術である。なお、1972年にイギリスEMI社のハウンズフィールド(Godfrey N. Hounsfield)によってCTが開発された。